日本はいま、時代の大きな転換点に。政治の深層に迫り、的確で価値ある情報を今後も提供していく。 Aoi Satsukawa

政治部

政治部の取材対象は首相官邸、国会、各政党の本部、各省庁など。政策決定の動向を追うだけでなく、国政を左右する選挙報道では民意の行方を探ります。また、外交・安全保障政策も主要な取材テーマです。中央政界を追う記者は総理周辺の官邸クラブ、自民、公明の与党を対象とする平河クラブ、野党周辺の野党クラブなどに分かれており、総理をはじめ自民党執行部、野党代表など有力議員にはそれぞれ番記者がぴったりついています。

薩川 碧 薩川 碧

2008年入社/法学部政治学科卒
新聞記者に魅力を感じていたのが入社動機。入社後、甲府支局へ配属され、警察や県政を担当。世論調査部、秘書部を経て2015年6月に政治部官邸クラブで総理番をつとめた後、同年10月より政治部平河クラブに配属、現在は自民党政調会長の番記者を担う。
(社員の肩書きは2016年10月現在)

コメントを取れない時は、微妙な表情を読み取って真意を探っていく。

コメントを取れない時は、微妙な表情を読み取って真意を探っていく。

政策を進める議論や意思決定の過程、政治家同士の関係性などを丹念に追い続けるのが私の仕事です。現在は自民党の政調会長の番記者をしていますが、そのほかに担当する政治家もいます。早朝から政治家の宿舎前で待機し、出てきたところを取材したり、時には車に同乗し、話を聞くこともあります。もちろん、コメントを取れないことや水を向けても否定も肯定もされず曖昧な答えのことも珍しくはありません。そんな時は、それまでの取材成果をもとに、彼らの目の動きや微妙な表情、言動から真意はどうなのか、読み取っていきます。もっとも、その取材内容がそのまま記事になるわけではありません。他の記者が得た情報を合わせ総合的に判断し、キャップやデスクなどのチェックを経て読売新聞の取材成果として紙面に載ることになります。

選挙を勝ち抜こうとする姿を追うのは、時代を切り取るようでとてもスリリング。 選挙を勝ち抜こうとする姿を追うのは、時代を切り取るようでとてもスリリング。

政治記者となって一番印象深いのは、2016年7月の参議院選挙です。当時、与党の選挙対策委員長の番記者として東奔西走していました。与党に対抗するため、野党が政策の違いを超えて手を組み、統一候補を立てるという新しい構図ができあがりました。これまで与党が勝ってきた選挙区でも、野党が共同歩調をとると結果が覆る選挙区もあるかもしれない。知名度の高い議員をどんどん投入し、政策を訴えるなど互いにあらゆる手段を尽くして勝ち抜こうとする姿を間近で見たのは、時代を肌で感じるような感覚でとても高揚しました。しかも野党は、集団的自衛権の行使をめぐって安保関連法に猛反対。対する与党は、将来の憲法改正をにらんだ動きの一環ですから負けるわけにはいかない。各選挙区の趨勢がどうなのか。私は都道府県の政党役員などに取材して、状況の行方を追っていました。結果的に憲法改正に前向きな勢力が3分の2の議席を確保し、数字の上では憲法改正に道を拓く、大きな意義のある選挙だったように思っています。

戦後70余年、いま大きなうねりが始まり、政治記者の仕事はこれからもっと面白くなる。

戦後70余年、いま大きなうねりが始まり、政治記者の仕事はこれからもっと面白くなる。

記者という仕事は、好奇心が強い人ほど楽しめるし、こんな面白い仕事はないと思っています。政治を動かす力は何かといえば、結局は人。人の心がどう変わるのか、また変わらないのか。それをいつも見つめることで政局の変化を察知でき、時代と次代が見えてくるような気がします。経済成長をキーワードにして構造改革や働き方改革が進められようとしており、中期的には、紆余曲折はあるでしょうが、憲法改正が視野に入ってきます。どのような手順、日程で、どのような改正が目指されるのか。戦後70余年、日本が大転換に向かい、いままさに大きなうねりが始まろうとしています。アメリカでは、在日米軍駐留経費の日本負担の大幅増額や、環太平洋経済連携協定(TPP)撤退発言で注目を集めたトランプ大統領が誕生します。人々の心の動きや政治の深層を見つめながら、果敢に時代と次代の動きを追いかけていると思うと、政治記者の仕事ほど貴重な経験ができ自分自身が成長するチャンスが多い仕事はありません。今後もさらに取材力を高め、読者が判断材料にできる、的確で信頼できる報道を続けていきます。

私の就職活動の軸

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