中国・上海から日本へ。 事象が起きている 「現場」を起点に、 「虫の目、魚の目、鳥の目」で、 見て、聞いて、書いて伝えたい。
中国・上海から日本へ。 事象が起きている「現場」を起点に、 「虫の目、魚の目、鳥の目」で、 見て、聞いて、書いて伝えたい。
南部さやかNAMBU SAYAKA
2007年入社/
商学部 国際ビジネス学科卒
0104
読売新聞を選んだ決め手
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読売新聞を
選んだ決め手
地方を重視する報道姿勢に 感じた魅力。 チャレンジする機会を 提供してくれる会社。
地方を重視する報道姿勢に感じた魅力。 チャレンジする機会を提供してくれる会社。
大学時代、南米に渡った日本人移民に興味があり、ある団体を通じて、ブラジル・サンパウロの日本語新聞社で、1年間日本人移民をテーマに取材執筆活動を行いました。1908年から始まった日本人移民の足跡や、現在の日系社会について、現地の日系人に取材。その経験から、移民の証言を記録する重要性を実感しました。また、私は神戸出身なのですが、阪神淡路大震災の際、地方紙の災害報道に触れ、人それぞれにかけがえのない人生があり、その人が生きた証を残す新聞記者という仕事に魅力を感じました。そのため、就活も新聞社一本に絞って進める中、最も魅力を感じたのが読売新聞です。発行部数が世界最大であることからその影響力は大きいと感じ、また全国紙でありながらも地方支局に力を注いでいる点が魅力的でした。私は、地方の現状こそが日本を象徴していると思っています。だからこそ、中央から地方へではなく、地方から中央へのベクトルを重視する報道姿勢に強く惹かれて入社を決めました。これは入社後に感じた魅力ですが、出産・育児のライフイベントがあっても、海外勤務のチャンスを与えていただきました。どんな状況でもチャレンジする機会を提供してくれる会社だと感じています。
0204
私の仕事術
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私の仕事術
原爆被害者の意識調査で 感じた「証言」の重み。 「現場」に出向き話を聞く 大切さを実感。
原爆被害者の意識調査で感じた「証言」の重み。 「現場」に出向き話を聞く大切さを実感。
初任地は大阪本社広島総局。ここで取り組んだのが、広島大学と共同で行った原爆被爆者の意識調査です。これまで被爆体験を語ったことのない被爆者の方200人に手分けして話を聞くというプロジェクト。当時、原爆投下からおよそ65年が経っており、取材対象者は高齢の方がほとんど。被爆の記憶も薄れつつある方もいる中、埋もれている声をすくい出し、改めて被爆者の実態を伝えることが目的でした。話したくても今まで話せなかったけれど、やっと口を開くことができた方、辛い記憶を思い出したくない方、記憶があいまいな方など、被爆者には被爆者それぞれの思いがあり、人生があります。私は戦争を知らない世代であり、それゆえ、被爆者の気持ちを100%理解することはできません。理解できると言えば嘘になる。したがって、被爆者に寄り添う気持ちがあっても、そこには決定的な断絶があります。そうした中で、粘り強く、丁寧にヒアリングを進め、「証言」を残すことができました。証言の大切さに加え、「現場」に行って話を聞くことの重要性を痛感。それが記者としての基本スタンスになりました。
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成長を実感したポイント
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成長を実感した
ポイント
育休からの職場復帰で 巡ってきたチャンス。 自己完結する力が求められる 「上海」という場。
育休からの職場復帰で巡ってきたチャンス。 自己完結する力が求められる「上海」という場。
入社8年目の2015年末、産休・育児休暇を取得して、2017年の春に職場復帰しました。入社時から「世界」を見てみたいという気持ちがあり、社内の海外勤務募集に応募していました。そのチャンスが職場復帰と同時に巡ってきたのです。場所は、中国・上海。長く希望していたことを実現する機会でしたが、正直悩みました。プライべートで、育児という大きな仕事を抱えて、果たして海外勤務が可能だろうか。しかしここで断れば、次のチャンスはないとも思われました。そんな私の背中を押してくれたのが家族です。夫の全面協力で上海勤務が決定。1年間の中国での語学留学を経て、2019年10月、上海支局に赴任しました。上海支局は、助手のスタッフは一名いるだけで、すべて自分で考え、自分で動き、上海を含む広範なエリアをカバーしなければなりません。国内とは異なる、自己完結する力が必要ですし、自分が面白いと思ったこと、伝えるべきと思ったことを、自身の力で具現化していかねばなりません。上海という場が記者としての成長を促してくれていると思います。
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読売新聞で叶えたい未来
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読売新聞で
叶えたい未来
中国という、日本とは 異なる環境の中、 取材執筆の試行錯誤が 成長につながる。
中国という、日本とは異なる環境の中、 取材執筆の試行錯誤が成長につながる。
中国での取材は、日本で当たり前のようにできていた取材のほとんどがうまくいきません。例えば、取材対象者は中国当局が用意することもありますし、私が大切にしている「現場」に行くことにおいても、むやみに動いてしまうと外国メディアと接触したことで相手に迷惑がかかりかねません。そうした中でも、中国政府の圧力を受けながらも政府への不満や批判に声を挙げている人、挙げようとしている人に出会えたことは、上海に来てからの大きな収穫です。また、取材制限がある中で原稿にすることの難しさや、原稿執筆の上でも広い視点で物事を見て、意味付けをする必要性を痛感しています。上海では試行錯誤の日々が続いていますが、その積み重ねが成長につながると思って仕事に臨んでいます。私が目指しているのは、「虫の目、魚の目、鳥の目」を持つ記者に成長することです。つまり、ミクロの視点で物事を見る虫の目、状況の流れを見る魚の目、全体を俯瞰する鳥の目を持つということであり、事象が起こっている「現場」を起点に見て、聞いて、書いて伝えていきたいと思っています。
休日は上海の街を散歩することが多いですね。日本とは異なる風景を眺めて、気分転換しています。また上海には、シェア自転車があり、散歩以外の街の楽しみ方もあります。車体にGPSが搭載されているので、特定の駐輪場でなくても利用可能。スマートフォン(QRコード)で開錠し、利用後は好きなところで乗り捨てられるので、使い勝手がとてもいい。おいしいものが多いので食べ歩きすることも楽しみの一つです。
午前
午後
夜
起床
支局へ出社メールや他紙、中国紙をチェック。
出社した助手に資料収集や支局業務を指示夕刊があるときは夕刊対応。
原稿執筆、
取材資料収集
昼食、取材先と懇談
原稿確認
原稿執筆、支局業務など
就寝