人の感情や思いを届けること。 それが誰かの背中を押し、 一歩踏み出すことを 応援する。そういう記事を 書き続けたい。
人の感情や思いを届けること。 それが誰かの背中を押し、 一歩踏み出すことを応援する。 そういう記事を書き続けたい。
林 航HAYASHI WATARU
2018年入社/農学研究院 環境農学専攻
記者 PROFILE0104
読売新聞を選んだ決め手
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読売新聞を
選んだ決め手
地域に根差した 取材ができる魅力。 先輩記者の真摯で 真剣な姿勢に惹かれた。
地域に根差した取材ができる魅力。 先輩記者の真摯で真剣な姿勢に惹かれた。
就活を始めた当初は技術系の公務員を志望していました。大学院では、漁業資源の持続的確保を目指し、有明海を対象にした水質の研究に携わっていたためです。一方で、専門以外の分野も幅広く学ぶことが自身の成長につながるのではないかという思いも強くありました。新聞記者という仕事は、取材対象によって、まったく異なる知識やスキルが求められ、毎日学べる環境だと感じました。中でも読売新聞は、各地に多くの取材拠点を持つ全国紙であり、地域のニュースを全国に発信できることに魅力を感じました。インターンシップで出会った先輩記者が、真剣に社会課題の取材に取り組む姿勢を見せてくれたことに感動し、「こういう人になりたい」と思ったことも大きかったですね。
0204
私の仕事術
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私の仕事術
相手の「心に寄り添う」 スタンスで、 熊本地震の遺族の声を 文字にした。
相手の「心に寄り添う」スタンスで、 熊本地震の遺族の声を文字にした。
入社1、2年目は熊本県警を担当。その後、熊本県政、特別官庁などの取材に携わり、入社3年目の9月から熊本市政や大学、医療の取材を担当しています。現在は特に、熊本地震からの復興の状況や、2020年7月に起きた九州豪雨からの復旧の取り組みについて取材しています。熊本地震では遺族への取材が強く印象に残っています。母親を亡くした女性が泣きながら語ってくださったその言葉はストレートに胸に突き刺さりました。このような悲しみを経験する人を少しでも減らすことに役立ちたい、そして地震の記憶を風化させないという思いで記事を書きました。一番大切にしたのは、取材対象者の心に寄り添うことであり、当時の記憶や感情を正しく、丁寧にすくい取って文字にすること。後日、「亡くなった母のために素晴らしい記事をありがとう」と感謝の言葉をいただきました。この経験が「寄り添う」という自分なりの取材スタンスを形成したと思っています。
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成長を実感したポイント
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成長を実感した
ポイント
被災地の現状を 伝えることができるのは、 自分しかいないという 使命感。
被災地の現状を伝えることができるのは、 自分しかいないという使命感。
2020年7月、集中豪雨が九州地方を襲いました。特に熊本県は球磨川の氾濫など大きな被害を被ったエリアです。発災直後、私は被災した現地に向かい取材を開始しましたが、「伝えることの難しさ」を痛感しました。家が浸水し、土砂崩れに巻き込まれ、家族を失った人に声をかけることはとても辛かったのです。そもそも、話をしてもらえる雰囲気ではない。記者として、とにかく声をかけて話をしてもらうしかありません。「話をしても何も解決しない」と何度も断られましたが、「読者に被災地の現状を伝えることができるのは自分しかいない」と自分を奮い立たせて取材を続けました。最終的には話をしてくれる人に出会い、土砂崩れの悲惨さと、警戒し避難することの大切さを記事にすることができました。豪雨災害の現状を、記事を通じて知ってもらうこと。それは、命を落とさない行動を促すことにつながります。私にとってこの災害取材は、新聞記者が担う社会的使命を改めて自覚することができ、記者として成長の節目になった経験でした。
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読売新聞で叶えたい未来
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読売新聞で
叶えたい未来
幅広い分野に 対応できる記者に成長し、 地域とともにある記者を 目指したい。
幅広い分野に対応できる記者に成長し、 地域とともにある記者を目指したい。
私の記者としての原点になった取材があります。入社直後のことです。甲子園を目指す球児とそれを支える家族を取材しました。その球児は怪我をしてしまい、レギュラーから外れベンチで声援することに。準決勝に進み、試合は負けましたが、最後にマウンドに立ち、気持ちを込めた投球を見せたことを記事にしました。その後、記事を読んだ球児の父親から「号泣してしまいました。ありがとうございます」とメッセージをいただきました。自分にとっては一つの記事ですが、取材相手にとっては大切な思い出になることを実感しました。人の感情や思いを届けることが誰かの背中を押し、一歩踏み出すことを応援することにつながるかもしれません。そういう記事を、これからも書き続けたいと思っています。また、理系の学問を学ぶ中で培ってきた自分の得意分野を伸ばしつつ、幅広い分野に対応できる記者に成長することは、入社以来の変わらない目標です。そして地域に根差し、地域とともにある記者を目指していきたいと考えています。
休日は寝ていることが多いのが正直なところですが、学生時代から小説や歴史の本が好きで、読書は趣味の一つになっています。特にミステリー小説が好きで、貫井徳郎や連城三紀彦のファン。また、大学時代は日常的にバイクに乗っていましたが、最近はすっかり縁遠くなりました。近い将来、もう一度バイクを楽しむ時間をつくりたいと思っています。
午前
午後
夜
起床新聞をチェック。
熊本市役所の記者クラブに出社
取材① 熊本市議会の一般質問を取材災害時のペット同伴避難や熊本市庁の建て替えなどについて議論された。
昼食後、午前中の取材分の原稿を執筆
取材② 熊本地震関連の取材被災した仏像の修復が完了、市の文化財に指定されることに。
取材③ 新型コロナウイルスに関する取材熊本市内で新たなクラスターが確認され、感染防止の徹底が改めて呼びかけられた。
原稿の確認
(テレワークが進み自宅での作業も多い)刷り上がった紙面を確認する。記事中の固有名詞や事実関係の誤りを防ぐため、記者が二人一組になってチェックする。
後日掲載される
記事の執筆
業務終了
就寝