目の前で起きている事実を、 伝え続けるという使命。 どうすれば伝えられるか。 その模索が成長を促す。

写真部

飯島啓太IIJIMA KEITA

2009年入社/芸術学部 写真学科卒

記者 PROFILE

0104

読売新聞を選んだ決め手

0104

読売新聞を
選んだ決め手

事実を多くの人に 伝えるために、 最適な環境がここにあると 思った。

事実を多くの人に伝えるために、 最適な環境がここにあると思った。

大学時代、通信社でアルバイトをしていました。報道映像関連のスタッフの取材に同行する機会もあり、そこで見た現場や働く人たちを見て、魅力を感じたことが報道の世界に興味を持ったきっかけです。元々、広告の世界に行くことを考えていましたが、知らない土地、まだ見ぬ景色など、未知の領域に自分の足で飛び込み、その感動や事実を写真で伝えることに強く惹かれたのです。仕事として、報道カメラマンという選択肢を考えるようになってから、各紙の読み比べを始めました。他紙と比べ、読売新聞は災害に関して、連日紙面を大きく割く手厚い報道があることでは際立っていると感じました。海外イベント取材でも写真部員が活躍していることや、写真部員が記事を執筆していることなども知り、働く場として読売新聞に最も魅力を感じました。OB訪問の際、先輩が仕事を楽しそうに語る姿を見て、自身もいきいきと働くことができるに違いない、そう確信し入社を決めました。

0204

私の仕事術

0204

私の仕事術

東日本大震災取材が 自分の原点。 「相手と同じ目線に立つ」こと の大切さ。

東日本大震災取材が自分の原点。 「相手と同じ目線に立つ」ことの大切さ。

入社後半年間、社会部で記者修行後、東日本大震災発生直後から東北総局の駐在となりました。以来、東日本大震災は私自身の終わらない取材テーマになっています。東北地方の被災地を駆け巡り、ニュースを追いかける中、度々悲惨な光景を目の当たりにし、自身の無力感を感じる日々でした。被災者の方に何と声を掛ければいいのか。そこでは慰めの言葉など何の役にも立ちません。悩む中で、私が決めたのは「取材相手の気持ちに寄り添うこと」であり、「人と人との関係を築くこと」を取材の出発点にすることでした。その姿勢で、ある被災者の取り組みを丁寧に取材し紙面化した際、その内容で「状況が変わり、反響があった。ありがとう」という言葉をいただくことができました。誰かの力になれたかもしれない。この仕事をしていて良かった。そう思えた瞬間でした。もっとも、いま振り返れば、伝えられることはほかにもあったのではないか、という後悔はあります。今年は震災から10年の節目の年ですが、風化させないために伝え続けていくことは、記者としての使命であると考えています。

0304

成長を実感したポイント

0304

成長を実感した
ポイント

ギリシャでの 東京五輪聖火採火式。 新型コロナ感染拡大の 中での撮影。

ギリシャでの東京五輪聖火採火式。 新型コロナ感染拡大の中での撮影。

2018年夏から、サッカー担当として日本代表戦やJリーグの試合を追いかけています。新聞のサッカーの写真は、シュートシーンの良し悪しで決まるのが難しいところ。サッカーの試合がない期間は、さまざまな現場に出かけています。2020年3月は、ギリシャ・オリンピア市にあるヘラ神殿跡で行われた聖火採火式を取材しました。入国当初、ギリシャに新型コロナウイルスの影響はほとんど見られず、マスクをしていると逆に目立つほど。感染者が増え始めると、ギリシャ政府も警戒感を高めて、聖火採火式や関連イベントが相次いで中止になったり、出席者を大きく減らしたりしました。ギリシャ国内での聖火リレー取材のため、リレー中継点の遺跡前で待ち構えていると、聖火リレー中止の連絡がランナーに入りました。「まさか」と思いながら落胆するランナーたちを必死で撮影しました。この遺跡前での写真は後に、東京写真記者協会・一般ニュース部門賞を受賞。目まぐるしく変わる状況の中で、評価される写真を撮影できたことで、少しタフになれた気がしますし、写真記者としての成長も感じました。

0404

読売新聞で叶えたい未来

0404

読売新聞で
叶えたい未来

新しいことに チャレンジを続け、 現場で見つけた良い瞬間を 届けたい。

新しいことにチャレンジを続け、 現場で見つけた良い瞬間を届けたい。

私の「初心」は、東日本大震災取材で感じたことに集約されています。その初心を忘れることなく、目の前で起きていることを、ひたむきに伝え続ける写真記者でありたいと思っています。起きている事実を、読者に知ってもらいたい。知らなければ、その事実はないことと同じになってしまいます。ではどうすれば伝えられるのか、知ってもらえるのか。正解がない中で、その解を追求していくことが私自身のテーマ。新しいことへのチャレンジも続けたいと思っています。ドローンの操縦資格を取得し、社内でもいち早くドローン撮影を敢行しました。ドローンは空撮とは異なるアングル、世界観があり、表現の幅が広がったと感じています。カメラ機能も、新たな技術が投入され急速に進化しています。新しいものへの挑戦で自身の引き出しが増え、取材対象に対するさまざまなアプローチも可能になります。それによって、私が常に追っている「現場で見つけた良い瞬間」を読者に届けたいと思っています。

休日の過ごし方 WHAT DO YOU DO ON YOUR DAYS OFF?

家で読書や映画を楽しむほか、料理をすることが多いですね。家事一般が好きですし、それがリフレッシュになっています。また休日は、4歳になる娘と過ごすのが楽しみの一つ。最近は、もっぱら自転車の練習に付き合っていますが、子どもの成長は何よりも元気の源。ちなみに、プライベートでも趣味は写真。家族の中で写真係を担当しています。

ある日のスケジュール ONE DAY SCHEDULE

午前

午後

起床朝食後、ニュースをチェック。

子どもを保育園に送る

家に戻り、家事をこなす

出社取材がなければ「震災取材10年」に向けたデータ整理。新型コロナウイルス関連のデータ整理。

サッカー「Jリーグ」の試合取材に向かう試合中、写真を送信しながら取材。

取材終了会社に戻りながら写真を送信。

帰社組み上がった原稿チェック、機材片付けなど。

帰宅後、就寝

RECOMMEND CONTENTS