STORY01
しらみつぶしに
関係者を取材。
取材のきっかけは、2018年7月4日、東京地検特捜部が文部科学省の局長を受託収賄容疑で逮捕したことだった。文科省による私大支援事業に選ばれるように便宜を図った見返りに、東京医科大医学部医学科を受験した自分の息子に点数を加算してもらい、合格させてもらったという容疑だ。実は取材班は事前に事件の全容を把握できておらず、逮捕発表後に取材を始めた。
法人登記やホームページなどの公開情報をもとに、大学の理事、評議員、教授、職員、OB、大学の内部調査委員会の弁護士らを関係者一覧としてリスト化し、しらみつぶしに取材をかける。関係者回りという、ごくごくオーソドックスな方法で取材を重ねた。その中で出てきたのが、「裏口入学リスト」の存在だった。裏口入学をさせる受験生や親の名前が書かれたリストの存在は、7月13日に報じた。